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金融仲介機能のベンチマークを全106行見た雑感 ~第三弾:地域特性への着目~

第三弾は、地域特性に着目すれば、金融仲介機能のベンチマーク(以後、ベンチマーク)の説明ももっと楽になるんじゃないかという話です。

 

どういうことかといいますと、前回のコラムで銀行はオリジナリティをアピールすることが大事だと書きました。しかし、現実にはもともと差別化が難しい業態でしたから、ゼロから銀行がオリジナリティを生み出すのは非常に難しいわけです。

 

ここで大きなヒントとなるのが地域特性です。

つまり、日本には地銀が47都道府県で106行ありますが、やっていること自体には大差がない。一方で、都道府県間ではそれなりに特徴がある。そのため、地域特性に焦点を当てれば、銀行の戦略にもオリジナリティを持たせやすいということです。

 

とすると、地域特性とは何かが問題となるわけです。

これには色々な要素が考えられますが、一番わかりやすいのは地域に特有の産業でしょう。例えば農業であったり、特定業種の製造業であったり、色々なケースがあるでしょう。

また、県民性であったり、人口であったり、地理的状況であったり、気候であったり、色々な地域特性がありそうです。

各県はこれらさまざまな地域特性を有するわけですが、色々な軸で掛け合わせていけばいくほど、オリジナルの特徴がでてきます。

 

そうしてできた特徴に基づいて定められた戦略は、他県に真似をされることもないし、他県の真似をする必要もなくなります。

 

つまり、横並びの戦略で消耗戦に突入するリスクが少なくなります。

 

とはいえ、これも簡単ではありません。というのも、日本は戦後同じような都市づくり・街づくりを日本中で行ってきたため、どこにいっても同じような街並みが続いています。また、地銀の中にいる行員は地元外に出たことがない人も多い。そのため、地元と地元外を相対的に見ることも難しくなる。

 

こういった難しさはあるものの、やはりつぶさに見ていけば各地域の特色ははっきりある。だから、丁寧に地元の特徴を観察していくことが大事なんだと思います。

 

ここ数年、マイナス金利下という逆境において銀行が飛びついたのはカードローンやアパートローンといった商品でした。つまり、横並びで一斉に同じ分野に注力したわけです

 

横並び戦略の最大の欠点は、限られたパイを全員で奪い合うので競争がすぐに激化し、取り分がなくなったり問題化しやすくなる点です(実際に、カードローンもアパートローンも金融庁から問題視されました)。逆に最大の利点は考えなくてもよいことです。何も考えずに他と同じことをすればいいんですから。

 

地域特性を踏まえてオリジナリティを打ち出すというのはこの対極にあります。つまり、最大の欠点は頭を絞り出して答えを出さなければならないということ。逆に最大の利点は、オリジナリティという特性上、競争になりにくく、パイの奪い合いではなくて、パイの創造・増殖に繋がることです。

 

オリジナリティという、ある意味答えのない答えを出すということは誰にでもできることではありません。

実際、それらしきものを発揮していると思われる銀行は、その歴史において危機的な状況を迎えたことがあるなど、大きなきっかけがあったりします。

しかし、今の時代はどの銀行も危機的状況にあると言えます。この意味からは、どの銀行も大きく変わる契機を持っているということになります。

 

 

今回は前回に続いてオリジナリティが中心の話になりました。

地域特性という観点から考えればオリジナリティを生み出しやすいでしょう。

こういった視点でベンチマークを説明したり、独自ベンチマークを設定すればすさまじい説得力を生まれます。

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