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改善計画・再生計画なぜ計画通りいかないか

長引く不況を反映し、経営改善のための計画を作成する企業は増えています。

しかし、計画策定後、順調に業績が推移している企業は多くありません。

現在国は中小企業の計画策定の支援に非常に力を入れており、計画策定費用の補助を含む様々な公的支援制度があります。

にも関わらず、作られた計画の多くが下振れている状況は由々しき事態です。

 

いったい何故でしょうか。

これには複数の理由があります。

 

逆算から作られた計画数値

まず挙げられるのは、計画の数値が企業の実際の収益力を反映して作られていないケースが非常に多いからです。

 

このような計画を作る場合、顧問税理士ないし外部からの専門家が支援するのが一般的です。そして彼らが作る計画には通常金融機関による合意が必要となりますが、金融機関側と合意できる計画であるためには、一定の年数以内の債務超過解消など、いくつか基準があります。

 

本来であればこの基準を満たすことのできない企業は債権放棄などの抜本的な再生手法が必要なのですが、金融機関にとってそのような手法はハードルが高いという現実があります。そのため、抜本的な改善手法を取らずに合意できる基準を満たすことになります。

 

その結果として、必然的にどのくらいの売上や利益が必要か、逆算されることになるのです。当然のことながら、そのような数値は実力以上の水準なので、計画通り行くはずがありません。

 

モニタリング体制の未整備

次に、適切なモニタリング体制が構築されていないことがあります。

 

計画を策定する際には企業も専門家も集中的に労力や時間を投入しますし、金融機関も口うるさく注文をするのですが、一旦その計画が同意されてしまうと、計画通りいっているかをきちんと見る人はいません。

 

一応形式上は誰がモニタリングを担うか定められることが多いのですが、実績が計画比下振れた場合、差異の原因を把握し、どのように改善すればよいかをイニシアチブを持って行える主体はほとんどいません。

 

このような規律の欠如も計画通りいかない一因となっています。

 

ピントがずれた問題把握及び対策

さらに、計画作成の前提となる課題の把握や対応策が実態と合っていないケースがあります。このような計画を作成する際、財務や事業の調査が入ることが一般的です。しかし、財務面はともかく、事業を深堀り出来る専門家は多くはありません。

 

一般に、事業の専門家としては中小企業診断士がイメージされると思います。しかし、実際には彼らでさえも適切に企業の課題を把握し、対策をたてることは困難なのです。なぜなら、実際の事業は業界ごとに大きく特徴が異なりますし、同じ業界でも会社によって抱える課題は異なるからです。これらを踏まえたうえで正確に事業の問題点を把握し、解決策を提示できる専門家は多くはありません。

 

その結果、事業にあまり詳しくない者がお仕着せ通りのもっともらしい報告書や対策を作り、なんとなく実行に移す。このため、計画と実績にかい離が生じるのです。

 

経営者のモチベーションの低さ

そして、経営者のモチベーションが低い場合もあります。これは、往々にして計画の作成が金融機関主導で行われることにより起きてしまいます。

本来、計画の作成は企業の現状を改善するためのものであり、それを実現するには経営者自らの深い関与が必要になってきます。

 

しかし、上述した金融機関が合意できる水準の計画数値は実態からかい離していることもあり、数値ありきのケースもあります。

 

つまり、経営者としてはできそうもない数値を計画数値として課せられるわけです。

あるいみ強制された計画数値を何とか実現しようというインセンティブはないでしょう。

 

それに、金融機関や専門家としても、計画の作成を優先するあまり、経営者にコミットメントの重要性を説くことがおろそかになるケースもあります。

金融機関にしてみれば計画が出来れば稟議を通せるし、専門家も計画を作れば報酬をもらえるからです。

かれらの関心事と、経営者のモチベーションは直接の関係はないということですね。

 

しかし、何よりも大切なのは経営者の覚悟と業績改善への強い意志であることはいうまでもありません。

 

どうすれば計画通り推移するか

では、どうすれば当初の計画通りいくのでしょうか。

 

既に述べたことの逆を行えばよいのです。

 

つまり、まずは経営者に危機感を持ってもらい、計画作成が当社の重要な分岐点になることを十分に説明し、計画の作成にも深く関与してもらう。

 

他の要素よりも何よりも、経営者のやる気というものが一番大事です。

極論すれば、これさえあればあとは何とかなります。

 

その上で、計画を作る際に信頼できる専門家を用いることです。

計画作成は非常に高い専門性が求められるため、十分な経験を持った専門家に依頼するべきです。おおげさでなく、だれに依頼するかで会社の将来に甚大なインパクトを与えることになります。金融機関から勧められることも多いかもしれませんが、信頼できる方に相談するのも良いでしょう。実は、金融機関も安心して任せられる専門家は少ないのが現状なのです。

 

モニタリングも同様です。

通常は計画を作成した専門家がモニタリングを担うことになることが多いですが、計画を作って終わるだけの専門家ではなく、計画作成時に経営者と十分な議論を尽くして決めた数々の施策をきちんと実行支援できる専門家。これが大変重要です。

どんなに立派な計画を作っても、外部環境の変化などにより下振れすることはやむをえないケースもあります。そのような時、速やかに原因把握・対策を実行して傷口を最小限に抑えることが必要です。

 

再生手法も抜本的な方法に躊躇しないことです。

これは金融機関に向けての話ですね。

抜本策を取ることが出来れば、実態を無視した右肩上がりの意味のない計画を作る必要はありません。

実態の収益力を基にどの程度返済をすることが出来るか。

逆に、どの程度の抜本的な支援が必要となるのか。ならないのか。

 

これがあるべき計画作成の手順だと思います。

 

一つでも多くの企業が一刻も早く困窮した状況から抜け出せることを願ってやみません。

 

 

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